98・1・24「京の劇作家シリーズ4”家を出た”をみる。」

<わたしのこと>

わたしはMONOも、鈴江俊郎作品も未見でした。でも、いつも劇評を読んで、どちらもきっと好きなような気がしていたので、かなり期待してました。

<劇場のこと>

京都府立文化芸術会館ははじめてです。こちらの感想と同じです。雪が降っていて、本当に寒かったです。でも、この芝居はここがあってると思いました。とても静かな場所でした。

<思ったこと>

ほんとうに、すばらしくよい芝居でした。

こんなに、心静かに、集中してみることができた芝居ははじめてだと思います。すごくすごく力を抜いて自然にみることができました。きっと、この芝居の中に流れているものが、わたしにとってとても自然で、とても心地よいものだったのだと思います。あの、登場人物たちの距離感がすごく好きなのです。

お話の展開も、見せ方も何もかもがとてもすばらしくて、本当にすばらしいという言葉しかでてこないのですが、特に、使われている言葉がとてもよくって、不快に感じるものが全然ありませんでした。

ひとつ。ひとつだけ難をいうならば、音楽の選曲がいまいちだなぁ…と思いました。最後のシーンのあの曲はいけないです。あの曲はそれだけでかなりのイメージを与えてしまいます。もうちょっと、誰も知らないような、そしてすごくいい曲を使って欲しかったものです。

でも、本当にとてもよい時間を過ごすことができました。この芝居をみることができて、本当によかったと思います。

<役者さんのこと>

「古久保さん」の役の人の最初のほうがちょっと心に触ったのですが、説明したりするところはよかったです。大人の人って感じで。後の人は何もいうことがないです。本当にすごくよかったです。特に高校生役の3人はきらきらしていて、すごくよかったです。

<あらすじ>

フィットネスクラブかあるいはユースホステルのロビーのような場所。でも実はここは死んでしまった人が自分の死を自分でみつめ、自ら消えてしまう決心をするための場所だった。そこで過ごす人々の数日の風景。

<公演データ>

公演名:

京の劇作家シリーズ4「家を出た」@京都府立文化芸術会館

公演日:

1/24(土)/ソワレ

出演者:

山形 勇、増田 記子(MONO)、辻野 恵子(TARZAN GROUP)

三宅 奈津子、桝野 恵子、塩津 マユミ(劇団M.O.P)、水沼 健(MONO)

勝平 ともこ(劇団M.O.P)、金替 博康、藤本 孝志、広瀬 良

大屋 まあ(劇団八時半)