98.3.12「羊団”Jericho”をみる。」

<わたしのこと>

松田さんの芝居をみるのは、「月の岬」以来2回目です。

<劇場のこと>

ウィングフィールドです。思っていたよりすいてましたかねぇ。前の方に座ったので、あまりよくわかりませんでしたが。

<思ったこと>

…う〜ん。わからなかったです。会話が会話として成り立っていないんですね。すべては女の荒れた心の風景を映し出すためにあるもの、役柄も設定も全部借り物で、女の心を表しているだけなんだなと思いました。

伝わってきたのはものすごい不快感です。どうしようもないこと、自分でもどうしていいかわからないこと、そういうのが長い間積み重ねてきたようですが、なんで、ああいう状態で生きていけるのかがわたしにはわかりません。もうちょっとよくなるための力を出すことはできないのかしら。…できないんでしょうね…。わたしだったら、いやだったら、本当にリセットしてしまいますが、それもできないんでしょうね…。きっと、あたたかいものやきれいなものや気持ちのよいことに対する気持ちが違うんだろうなぁ。と思います。

<役者さんのこと>

幹さん、とても近くで観て、その美しさにうっとりしましたが、最初の場面での高い声、はしゃいだ姿にすごく違和感を感じました。あれは旦那とであった頃の若い姿なのかな。とも思いましたが、後のちょっと歳をとった設定っていうのもあまりリアリティがなかったので、余計ちぐはぐに感じました。

金替さん、幹さんにちょっと押され気味だったように思いました。この人ならそうなっても自然。と思えるような狂気というかカリスマ性を感じることができませんでした。だから、最後のシーンはちょっと違和感がありました。

<あらすじ>

エルサレムから妹をたずねるためエリコに向かう女。道に迷った女は怪我をしている男をたすける。手当てをしながら女はその男に自分のことを話しつづける。

20日後、妹が姉をさがしてエリコからエルサレムへ向かう。道に迷ってたどりついた家には、姉の荷物があった。

<公演データ>

公演名:

羊団「Jericho」

公演日:

98.3.12(木)ソワレ@ウィングフィールド・正面一列目

出演者:

幹ジュンコ、金替康博