98・9・19「TARZAN GROUP”十年”をみる。」

<わたしのこと>

初見です。割に名前を聞いていたのと、個人的事情で、いつか観たいと思っていました。なかなか日程があわず、やっとです。

<劇場のこと>

フォーラムです。2週つづけて、右側が舞台。桟敷なしの箱馬+椅子です。最初、全然少なくてどうしようかと思っていたのですが、開演時には結構うまってました。

あ、そうそう。一時間前が普通のことなのかもしれませんが、整理券出すならいつから出すかは書いて欲しいです。はじめてのひとじゃ、わかんないでしょ。

<思ったこと>

…この世の中で、わたしが最も苦手とする芝居。でした。

チープ。なんかすべてがあまりにもチープ。だと繰り返し思いました。「なんなのよ、あれ〜っ」といいたいところがありすぎる。というか全部です。…恐ろしいほど陳腐な設定。何も表していない言葉。安っぽいセット。役者の顔をした役者。訓練されていない身体。ほんと、絵に描いたような芝居のための芝居で、こういうのを観たの久しぶりだったので、かなり堪りませんでした。

ま、久しぶりとはいってもない訳じゃなく、いつもすごい怒り狂っていたのですが、今回はそういう気持ちにはなりませんでした。今から思うと、感情の起伏が全然ない、ちょっと普通の状態ではなかったからかもしれないし、個人的な事情だったからかもしれないのですが。

状況がちょっとわかっていたので、なんかしょうがなく思ったんですよね。この芝居が表している状態は本当だと思ったのです。で、それはわたしは絶対に嫌だけど、ちょっとわからなくもないんです。そう思うと…。

あと、この芝居を観ながら、「どうしようもなく嫌だけど、先週の太陽族の完成度はすごかったなぁ」とか「鈴江さんの使う言葉をわたしはほんとに好きなんだなぁ」とか、別の芝居のことを考えていたんですよね。そうやって、自分の好きな芝居がどれだけ好きなのか確かめている。そういうことができるんならば、たとえリスクが大きくなるにしても、いろんな芝居をいっぱい観るのはいいことなんじゃないかと思いました。

#わたしなりにここ数年を考えながら帰ったのですが、なんと帰りの電車であの人と遭遇してしまって…。あんまりだ。と思いました。今までそんなことなかったのに。

<あらすじ>

突然いなくなった恋人を待ちつづけるどうしようもない兄と、ほっておけない弟の十年と、誕生日が同じ職場の女の子2人が友達になってからの十年話。

<公演データ>

公演名 :

TARZAN GROUP「十年」@OMS

公演日 :

98・9・19(土)ソワレ/箱馬席…確か、3列目くらい…

作・演出:

桧垣 平/大幸亮平

出演者 :

佐藤大助、森宏之、高橋敏、細川みち、豊島由香、北畠幹子、山崎寿和、大幸亮平