自転車キンクリートの芝居を観るのははじめてです。なんででしょう。大阪公演、あるのにね。…なんか予定があわないんですよね。…花組もそうなんですよね…。なんか。

今回も、扇町アクトトライアルの三角フラスコとすごく迷ったのですが、年頭の目標だったし、初演がよかったと聞いたしで、こちらに決めました。

近鉄小劇場です。久々です、上本町。近鉄は５月の野田地図以来、近小は４月のＭＯＰ以来です。
今回は前から２列目だったのでよかったですが、端だったので、斜めがきつい(;_;)。背もたれもすごく異様にかたくて。なんでなんだろ。…いつものことですが。

いや、すばらしかったです。最近、芝居を観ていて、心に染み入るような感じがしたことがなかったのですが、これはほんとにじわじわ染みてくる感じがしました。あの、どうしようもない感じがよくわかるような気がしたのです。いつかきた道、ってね。

でも、やっぱりうっとおしいですね。あんな奴が近くにいたら、わたしだったら殴ってるかもしんない(^^;)。他人に頼らない分だけ関口君のほうがましだぁぁぁと思ったりもしたのですが、ほんとはそっちのほうがよくないのかもしれない。と思い直しました。

役者さんはすごくよくって、役者さんのキャラクターでなく、登場人物としてちゃんとみせてくれる芝居を観るのはなんだか久々で、とてもうれしかったです。台詞も、作者が言いたいことをそのままかわりに言わせているのではなくて、ちゃんと登場人物が自分の言葉を話しているところもすごくよかったです。

ただ、難点を言えば、展開が同じだったのが、ちょっとだるいなぁ…と思いました。割と明るめにはじまって、暗くなって暗転、そしてまたちょっと明るめに…というのが。暗くなったあと、どうやって折り合いをつけてるのかがよく伝わってこなかったんですよね。特に最後の景では、友人が与えてくれたモチーフによって、主人公が小説のプロットを得ることができ、自分も取り戻す…という感じだったのですが、あのお話はすごくすばらしかったのですが、それを後で語るのではなく、見つけ出すその瞬間をみたかったなと思いました。